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「部首」と「部分の名称」について

Twitterで硬筆書写検定試験に関連して「部首」が話題になっていたので、あらためて勉強しました。

「部首」って長年「なんて分かりにくくていい加減なんだ!?もっとハッキリさせてよ!」と思ってきたのですが、江守先生の「硬筆毛筆書写検定理論問題のすべて―文部省認定」を読んで、その理由と学校で教えてるのは大間違いであることが判明しました!

まずは、次の例を・・・
×「清」の部首は「さんずい」である
×「役」の部首は「ぎょうにんべん」である
×「部」の部首は「おおざと」である
×「会」の部首は「ひとやね・ひとかんむり」である

これらは、いずれも間違いです!( ゚Д゚)えーっ!?

■部首とは
「部首」は、康煕字典で漢字を分類するのに、その漢字が

「どの漢字のグループに属するか」

を決めたものです。たとえば、「水」のグループとか「心」のグループとか、ある漢字から派生した漢字を同じグループとして分類したものです。だから、「部首」といった場合は、そのグループ名が元々漢字である必要があります。

「水」という漢字はあるけれど、「さんずい」という漢字はありません。
「心」という漢字はあるけれど、「りっしん」という漢字はありません。
「人」という漢字はあるけれど、「ひとやね」という漢字はありません。
だから、「さんずい」や「りっしんべん」「ひとやね・ひとかんむり」は部首ではありえないんです。

・・・でも、なぜだか、小学校では「さんずい」や「りっしんべん」を「部首」と教えてます。学校の試験では、習った通りに答えなくてはいけません。

■じゃあ、「さんずい」や「りっしんべん」ってなに?"(-""-)"
私たちが小学校で「部首」として教えられた「さんずい」や「りっしん」や「ひとかんむり」などは、

ただの漢字のパーツの呼び名です。

硬筆書写検定では、この「パーツの呼び名」だけが問われます。お手持ちの検定試験の参考書を見てください。どこにも「部首」という言葉は出てきません。すべて「漢字の部分の名称を答えなさい」となっています。

漢字には、「へん」や「つくり」や「かんむり」や「にょう」など、似たようなパーツで構成されているものが多々あります。
部分
(江守賢治著「硬筆毛筆書写検定理論問題のすべて」)

このパーツにどんなものがあるか、が問われています。「さんずい」や「りっしん」や「ひとやね」やは、このパーツの名称ということになります。けっして「部首」ではないんです。一部同じものもあるので混乱しますが、基本的には、

「部首」≠「部分の名称」



なので、検定試験の勉強をする時は、「部首」という言葉を使っている参考書はとりあえず忘れて、硬筆書写検定の参考書に載っている「主な部分の名称」の一覧のみを覚えましょう。

「部分の名称が載っている参考書」
・江守賢治著「硬筆毛筆書写検定理論問題のすべて」
・硬筆書写技能検定協会「硬筆書写検定の手びきと問題集」
・狩田巻山著「硬筆書写技能検定3級合格のポイント」など


■なんでそんなことになったの???(´・ω・`)

・・・を知りたい方は、↓つづきを読んでください。
「部首」は、中国で編纂された「康煕字典」を日本に輸入した時にわが国の辞典に取り入れられました。

康煕字典の「部首索引」ではこうなっています。
康煕1

この丸で囲まれた部分。拡大すると

康煕2

「附」とあって、「りっしんべん」は「心と同じ」とか「さんずいへん」は「水と同じ」というように書かれています。つまり、これらは「さんずいへんが付いてるものは、部首の水と同じですよ」ということなのです。

だけど、なぜだか日本でこれを漢和辞典に取り入れた時に、

「さんずいへん」は「部首」
「りっしんべん」も「部首」
「心」も「部首」
「水」も「部首」

と開いて同列にしてしまったということのようです。これが広まって定着し、

「間違ってるけど、いまさら直すのややこしいよなぁ~(´・ω・`)」

とか、言いつつ現在の小学校の教え方がまかり通ってしまっているのだそうです。なんてええ加減な!"(-""-)"

ちなみに、

「行」の部首は、「行(こう)」ですが、
「役」の部首は、「彳(てき)」です。

「役」の「彳(てき)」や「杉」の「彡(さん)」は、漢字として単体で存在しているので、「彳」や「彡」で部首(グループの頭)となりえます。その場合も、「ぎょうにんべん」だとか「さんづくり」だとかとは読みません。

「おおざと」は、元々は「邑」という字と同じとされているので、「都」の部首は「邑」、部分の名称は「おおざと」ということになります。

ちなみに・・・

「今」「介」「令」「余」「会」「傘」は、すべて部首「人」、部分の名称「ひとやね・ひとかんむり・ひとがしら」ですが、

「全」「兪」は、部首は「入」で部分の名称は「いりやね・いりかんむり・いりがしら」です。

「兪」のフォント見てください。「入」になってますよね?「全」も昔の活字は左に返しが付いていました。だけど、今では「ひとやね」と同じように書くようになってしまったことから、硬筆書写検定の参考書では、「全」も「ひとやね・ひとかんむり・ひとがしら」とされています。回答の際には注意をしましょう。
でも、たぶん「いりがしら」と書いても不正解とはしないんじゃないかと思います。



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