パイロット課題研究(楷書編)です。
第394回級位認定課題は、「正月飾りを燃やす行事を、 左義長と呼びます。」です。
初見で書いてみたところ、先月が画数が少なくて余裕の多かった分、画数の少ない漢字と多い漢字が混ざり、なかなかに難しく感じますね。いやまぁ、それが普通なんですが、画数の多い字もきれいに見せるのが難しい字です。
わかくさ通信の「課題の注意点」・「事」は一画目のよこ画が一番長くなります!
・「漢字」と「かな」の字粒のバランスに注意!漢字10:かな8くらいに!
・左義長ってなんでしょう?
誤字・脱字注意報!・「正月の飾り」とか「左義長と呼ぶ。」とか、勝手に文章を変えないように!「正月飾り」、「左義長と呼びます。」ですよ!
・書き順に注意しなければならない漢字「燃」「左」もそうですが、「長」も気をつけましょう!
それでは、個別漢字です。
【正】(再掲:2014年12月「正月の着物」)
部首:とめる「止」

(左からB系統「ペン習字三体」、A系統「常用漢字の楷・行・草」、C系統「常用漢字の六体」、田中舟鳴先生「ペン字三体字典」、以下同様)
堂々と書きましょう!(それだけ?え?)【月】(再掲:2014年12月「正月の着物」、2013年9月「月見だんごを味わいながら・・・」、「渡月橋にたたずみ・・・」)
部首:つき(月)

言わずもがな、の基本漢字ですね。
右肩の角は、先月の「育」などと同じく、一度止めてあらためてたて画に入るつもりで書くと上手く書けます。
中のよこ画は、等間隔ですが、少し上目に書いて開いてるところが長く空くようにします。
楷書の場合は、左のたて画を少し払い、右のたて画は大きすぎずしっかりハネます。
よこ画の左側は、三体本では少し隙間が空いてるように見えますが、楷書の基本を考えると開けない方が良いでしょう。ただし、右側は、少し開けます。
【飾】部首:しょくへん

偏の右側が揃うように、偏の屋根の右側は止めます。
偏と旁の配置に注意します。旁は偏より少し下に。
A系統の字を見ると、旁のタテ画の左と右とで長さが違います。B系統では左右同じくらいになってますが、若干右側を長くするとバランスが取れます。最後の縦画は長く。
【燃】部首:ひへん

書けそうでいて、画数が多くバランスが取りにくいですね。「火」と「夕」と「犬」の幅はちょうど1:1:1くらいでしょうか。
「火」の左右の点々は右が少し上になります。「りっしんべん」の配置と似ています。左払いは最初まっすぐ下ろして払います。右払いは短く止めます。「犬」の左右の払いも同じ要領で。烈火の部分は、1つ目が左向きに、真ん中の2つは右向きにやや上目にうち、4つ目は右向きにやや眺めに打ちます。
「火」の右払いと「夕」の払いが同じ高さ、「犬」の払いはそれより心もち上に位置させるとバランスがいいです。ただし、「火」の払いが烈火よりも下にならないよう。この高さのバランスと字全体の横幅のバランスが難しいので気をつけて練習します。
【行】(再掲:2014年3月「旅行の前に、東欧関係の本」、5月「町会の日帰りバス旅行」)
部首:ぎょうがまえ(行)

部首は、ぎょうにんべんではなく、行そのもので「ぎょうがまえ」だそうです。
単純な字ですが、ぎょうにんべんの左払いを放射状にして、右端を揃えましょう。【事】(再掲:2013年11月「架線事故」)
部首:はねぼう

ご存知、一画目が一番長くなるように書かねばなりません。
よこ画が多い字なので、間隔を均等に。
口のむすびと6画目5画目5画目と7画目のむすびに注意。7画目のよこ画が出ます。【左】部首:え・たくみ(エ)

左の一画目はヨコ画からです。ヨコ画は短めに左払いは立て気味にして長く。「右」の字はその逆ですね。
左払いの中に「工」の字がある形ですが、バランスを取るために「工」が中心よりも少し右に書きます。
【義】部首:ひつじ

部首は、前回の着物の「着」と同じひつじです。下の「我」に対して「ひつじ」の部分が大きくならないよう、ヨコ画はあまり長くしません。真ん中のヨコ画は少し短めにして、感覚は等間隔に。「戈」の形になっている部分の書き方にも注意。右下にぐっと張り出しますから、文字全体は中心を若干左にしてバランスを取った方が良いかもしれません。前後の字を見て中心を工夫しましょう。
【長】(2013年4月「遠足の長い列が」)
部首:ながい

頻出漢字です。この字はパイロット始めた時に、添削課題でも級位進級課題でも苦労した字の1つです(^^;
まず、皆さんは大丈夫かと思いますが、私は癖で今でもついヨコ画から入ってしまいます。正しくは、タテ画が一画目です。ヨコ画から入ると、左上の角の形が変わってイッパツで書き順間違いが発覚しますから気をつけて。ヨコ画の間隔は等しく。
六画目は、上のタテ画とは少しずらして入り、右上に矢印の角度(45度)右上に大きく跳ね上げます。最後の払いは少し上目で止めて払います。
【呼】部首:くちへん

口偏と旁の「乎」との大きさと配置のバランスに注意。
「口」の結びの方向も細かいですがしっかり書きます。初心者(5級あたりよりも下の方)は、結びの方向がよく分からない書き方よりも、しっかり出す方向に出してアピールする方がいいかもしれません。「乎」の中の点々は、十字の中心に向かって揃わないように注意します。左側は短く、右側は中心を左へ超えるくらいに払います。
普段書いてる字ばかりですが、字全体のバランスと細かなところに注意しないと、文全体としてきれいに見ない文章な気がします。逆に、先月とちがい漢字が多いので、漢字の字形をしっかり書いたらきれいに見せることができそうな気もします。
まずは漢字の字形をしっかり練習しましょう。