ペンの話

9月23日は、万年筆の日だったそうで・・・もうだいぶ過ぎちゃいましたが、久しぶりに筆記具の話を・・・。

元々、「万年筆でサラサラと恥ずかしくない字を書きたい」、という動機で始めたペン習字でしたが、ペン習字ではご存知の通りペン習字ペン、デスクペンを使うのが王道となっています。もちろん、昔ながら(ずいぶん昔?)の付けペンは、元々付けペンしかなかった時代のペンの代表でもあって、ペン先の柔らかさ、構造の単純さから、上手く使えると強弱のついたカッコいい線が書けるので、今でも上達したら最終的には付けペンで書けるようになるのがいいともされていますが、まぁ、今のご時世付けペンで日常書くことも皆無ですし、ペン習字ペン、デスクペンで十分だとされてますね。

私がペン習字を始めてから、今までのペンの遍歴をまとめておきます。

【1年目】
ペン習字では、EFニブまたはFニブの極細のペン先を使うことになっています。これは、字の形がしっかり出て、トメやハネなどの細部がしっかり表現できるからです。競書の評価や添削をしてもらうのに、細かな表現を見てもらわないといけないので、評価する先生側からも細字で書いてもらわないと困るんだと思います。

ペン習字を始めたころは、外国製のペリカンやウォーターマンのFニブの万年筆しか持ってなかったので、1年目は、パイロットペン習字講座を始める際についてくるパイロット製のデスクペンを使っていました。

 IMG_5266.jpg
普通は、パイロットの「ペンジ(DPP-100-B)」というデスクペンがついてくるようですが、うちに送られてきたのは、なぜか「モクメ(DPM-100-MEF)」でした。これは、ペンジよりも軸が少し短く、最大軸径は1ミリほど太いようです。また、ペンジは、一般の万年筆と同じようなオープンニブの形のようですが、モクメはご覧の通り首軸からペン先が流線形になったインレイニブ(?)のような形をしています。まぁ、デスクペンではこちらの方が一般的な形ですが・・・。

パイロットをやってらっしゃる皆さんが持ってるペンジは持ってません。ペンジは、パイロットC系統の故・狩田先生の意見を取り入れて作られた、名前通り「ペン字」のためのデスクペンのようです。デスクペンの話については、リンクさせていただいてるうたさんのブログ「ペン字インストール」に詳細に解説されています

1年目は、とにかくこれで「ガリガリ」書いてました。まだ、線がブルブル震えるのを、筆圧で押さえつけて、文字通り「ガリガリ」という感じ・・・いや「ガジガジ、ジー」みたいな(←わからん!)。

インクは、どれくらい練習したかが分かるように、あえてパイロットのインクカートリッジを使いました。一番練習してた時は、10日で1本のカートリッジを消費してました(^^;

この頃、他にパイロットの「DPN-200-B」も買ってみましたが、ついぞ使わないままになっています。
IMG_5261.jpg
(DPN-200-B,¥2,000+税)

【2年目】
モクメであまりにガジガジ書いていたので、最初細かった線もペン先が開いちゃって、なんだか太くなってきたように感じ、またインクフローも良くなって線がニジミ気味になってきちゃいました。最初は、ティッシュでペン先を左右からギュっと押してペンの開きを抑えてたのですが、もっと綺麗な線が書けないかと他のデスクペンを購入することに。

1年目の終り頃、当時、Twitterで「これがいい」と言われていたプラチナの「DP-1000AN」を購入することにしました。

IMG_5255.jpg IMG_5262.jpg
(DP-1000AN,¥1,000+税)

この時に買った「この」DP-1000ANが、その後大活躍します。パイロットのモクメは、芯が硬くて、まるで「棒の先を削って書いている」というような感じでしたが、この「DP-1000AN」は断然繊細でペン先も柔らかく、しかもやたらと線が細い!最初は、あまりに線が細いのが不安で、清書には使わずにやっぱりモクメを使っていたくらいです。

最初は違和感あったのですが、1年目終わるころにはある程度デスクペンで字を書くのに慣れてきたことと、自分のガチャガチャした字を少しでもスッキリ見せたくて、2年目からはこのDP-1000ANを使い始めました。

hikaku.jpg
少しボケてますが、左が1年目モクメで書いたもの。右が2年目DP-1000ANで書いたもの。この時に気持ちよく書けたのが、DP-1000ANを常用するきっかけに。

インクは、やはりインクフローが適度で黒の発色がいいと聞いて、プラチナのボトルインクをコンバーターで使用しました。
 
すっかり気にいったのですが、やっぱりこの頃も筆圧が高くて、ペン先が開いてくるので、予備にと同じDP-1000ANを数本買い足しました。だけど、買い足したペンで書いてみると、いつものような細い線が出ません(´・ω・`)どうしたことか!?4本くらい買って全部試してみましたが、どうにも最初に買った1本とは書き味が違います。

どうやら、最初に買った1本が個体差でとりわけペン先が繊細だったようです。検品を通った規格品ですから、どれ買っても同じようなものですが、でもこのデスクペンや万年筆などはやはり個体差が出るようです。そうは聞いても、この1本目のDP-1000ANの個体は、特異なペン先だったと思います。

これ以後、この1本目のDP-1000ANは、「1号くん」と名付け、DP-1000ANを試しと予備にたくさん買った今も、この「1号くん」しか使っていません。私には、「ここぞ!という時の1号くん」です。

IMG_5256.jpg
全部、DP-1000AN

この頃、だんだんと線も震えなくなってきたので、いかに余計な力を入れずに書くかと試行錯誤して、ペンのだいぶ上の方を持って軽く書くようになりました(→過去の記事「ペンの持ち方について」)。持ち方を変えたことで、余計な力が少なくなり、線が綺麗になったと同時に、他のペンや万年筆でもだんだん書けるようになった気がします。

ちなみに、1年目の終わりに記念として、パイロットの万年筆カスタム742(EF)をネットでポチりましたが、インクフローが良過ぎと書き味とで、とてもこれで練習する気にはなれませんでした(´Д`)せっかく買ったので、その後ペンクリに持っていったりするのですが、終ぞ活躍せず。万年筆は、ポチらずに、お店で試し書きして買いましょう!
742.jpg
(パイロットカスタム742)

【3年目】
パイロットも3年目に突入し、この頃には1号くんを少し長めに持って軽く書けるようになってきたので、他のペンでも書けそうな気になり、2年目の終わりにお店で購入したカスタム743(EF)を使って清書をし始めました。

IMG_5259.jpg
上からカスタム743、カスタム742、カスタム74

1号くんよりもインクフローがいい分、少し線が太く出ますが、お店で買ったちゃんとした個体なのと、1号くんでの研鑽が実って、カスタム743で気持ちよく書けるように。

Π_20150807_級位認定
線の太細もついて、個人的にはカッコよく見えて悦にいってました(笑)

ところが、この2年目の終わりから3年目にかけて、まったく昇格しないことになります(+_+)軟禁生活が一年続きました。それでも、万年筆で書けるようになったことが嬉しくて、頑なに743で書いていたのですが・・・

これではイカンといろいろと試行錯誤した結果、やはり細い線の方がいいのでは?ということで1号くんを復活させます。また、もっと運筆のコントロールをしないといけないと思い、ペンの持つ位置も元に戻しました。1年ほどペンを長く持って力抜く練習をしたせいか、ペンを短く持っても力を抜いて書けるようになっていました。

【4年目、現在】
現在は、パイロットの級位認定課題は「1号くん」を、ペン時代など大きく書かないといけない時はカスタム743を、と使い分けています。ここぞという時は、やはり1号くんです。


【おまけ】
ご存知、パイロットのペン習字ペン。これは、ペン習字始めるずっと以前に知らずに衝動買いしたことがあるのですが、当時はカリカリしすぎて何が良いのだか分からずにダメにしてしまいました。

IMG_5257.jpg
これは、ペン習字をはじめてから試しに買った1本ですが、やはりデスクペンなどと比べると、ペン先が硬くてカリカリします。ペン先が硬くて、線も細く良い意味でも悪い意味でも単調な線になりがちです。でも、このカリカリが気にならないくらい力を抜いて書くことが大事なのと、正しいペンの持ち方になるように軸に凹凸があるので、たまに持ち方を確認するために使っています。より細い線で書きたいために、ペンを右に捻って書く癖がどうも抜けないので、その矯正用にペントレイに常備しています。

万年筆フェチな方はいろんなペンを買われることと思いますが、こと、ペン習字用のペンに限った場合、「これや!」という1本に巡り合うことで書き方や上達に大きく影響することがあるように思います。デスクペンに慣れたかな?というところでいろいろ試してみた方がいいかもしれません。

また、後々万年筆で書きたいという場合は、とっとといい万年筆を「お店で!」購入しましょう。これで書けるようになりたい!という具体的な目標を目の前に置いて時折使ってみないと、いつまで経っても書けるようになりませんし、お高い万年筆を買っちゃったらそれを使えるようになるまでは辞められないので、続ける後押しになりますしね(^▽^;)



スポンサーサイト

特別展「王羲之から空海へ」を観に行きました

先月から大々的に宣伝していて話題となっている大阪市立美術館の特別展「王羲之から空海へ -日中の名筆 漢字とかなの競演-」を観に行ってきました。

Twitterでは、遠方の方々が来阪してレポートしてくださってましたが、近いといつでも行けるという気持ちが先だって、かえって機会をのがすことになりそうで、エイヤと朝から出発しました。GW中のしかも日曜日、できるだけ空いてる時間帯をと開館と同時に入る作戦です。

---------------------------
大阪市立美術館
特別展「王羲之から空海へ -日中の名筆 漢字とかなの競演-」

会期:2016年4月12日~2016年5月22日
入場料:大人 1,300円, 高大生 1,000円
---------------------------

開館が午前9時半からなので、それくらいに着くように家を出ました。最寄駅は、大阪の天王寺で、駅近くにある天王寺公園にあります。大阪のど真ん中で、通天閣や阿倍野ハルカスなどが隣接してる、大阪が観光地としても整備してきたエリアですが、普段まったく縁もなく微妙に遠い距離です(´・ω・`)

「天王寺」と名の付く駅は、JRも含めて3つありますが、公園に一番近いのは地下鉄谷町線が一番近いです。
天王寺
↑紫色が谷町線。その他JR、地下鉄御堂筋線(赤色)でも行けます。

谷町線だと降りて地上へ上がれば、すぐ公園です。
動物園
↑今日は、どうぶつえんに来たんじゃありません!!

実は、綺麗に整備されてから来たのは初めて(^^;前に来たのは数十年前の学生だった時・・・

9時過ぎに美術館前に到着しましたが、もう既に人が並び始めていました。
並んでる
↑外門

並んでる2
↑9時20分ごろに外門が開けられて、9時半の開場までまた並んで待たされてるところ。待ってる間にも、どんどん人が後ろへ並びます(^^;

Twitterでブツブツつぶやきながら、待っているうちに開場されました。前売り券を持ってる人が、どんどん先に入って行きます。私は持ってなかったので、あらかじめHPからダウンロードした割引券(100円割引)をもって発券所へ。
パンフ

お客さんは、おそらく書道関係者であろうおばさま連れ、どちらかが書道やってるだろう年配のご夫婦、中高大学の書道部であろう女の子たち、会話から書道教室の先生とお弟子さんのグループ、まったく書道なんて知らないけれどGWだし日曜だしで来た年配のご夫婦・・・といった感じです。

さて、パンフも取って展示場へ・・・展示場は、1階が主に中国の年代順、2階が主に日本の年代順となっています。
入場券はすぐに買えたのですが、前売り券でドドッと先に入ったグループがおそらく王羲之の書が展示されているであろうケースの前へ群がっていて、近寄りがたい感じに(^^;そんな一か所へ集まらなくても・・・

仕方がないので、まだ誰も群がってない周りのケースを除いてみると・・・参考書で見た欧陽詢や褚遂良、虞世南などの拓本が!(*´▽`*)なぜ、みんなこっちを見ない?

今回展示されるものは、こちらです。

主な展示物(←クリックorタップ)
展示予定(←クリックorタップ)

会期中に作品の入れ替えがあります。

2時間半かけて一通り見て回りました。書道関係者の人は、お気に入りの作品の前から動いてくれないし、そんなに興味もないクセに(←こら!)来た人は、どんどん後ろから「早よ行け!」とばかりに押してくるしで、結構疲れます(´・ω・`)見るためにみんな並んでいるのに、ドサクサ紛れに途中へ割り込もうとするご夫婦や人が見てる前へ割り込んで邪魔する書道ガール・・・もとい書道マダムや・・・さすが大阪、後れを取ると観たい作品にありつけない感じです"(-""-)"

【書展を観ての感想】
●拓本は、まぁやっぱり拓本でした。本によって状態の良い物悪い物があります。状態が良くてクッキリ写し取られた拓本は、カッコイイ!です。個人的には、王羲之の「十七帖」や「楽毅論」「蘭亭序」、それに「集王聖教序」の整本が観れたこと、その他好きな欧陽詢の「九成宮醴泉銘」や唐の四大家の拓本を生で観れたこと、このあたりがクライマックスでした(*´▽`*)(←え?出オチ?)

●しかし、つぎのブースへ進み、宋の四大家(北宋960年 - 1127年)、蔡襄(さいじょう)・蘇軾(そしょく)・黄庭堅(こうていけん)・米芾(べいふつ)などが出てくると、途端に難しくなります。とくに、蘇軾黄庭堅米芾は、伝統的な技法を無視して自分の書を表現した革新世代として偉大とされていますが、はっきり言って何が良いのやらサッパ~リ分かりません(´・ω・`)行書だけど崩しすぎ、ウネウネして整ってなさすぎ、この美的感覚は私にゃありません。ふと、そう言えばさっきまで拓本だったけどここは紙と筆だなぁ、紙と筆の第一世代がこの人たちだとすると、まだ紙に筆で書くこと自体が未成熟なだけなんじゃないの??的な妄想をしてしまいます(´・ω・)(←無知蒙昧の極み)

●ところが、またブースを進めて、南宋~元の時代(1127年 - 1279年)になると、字粒をちゃんとそろえて綺麗に書いたものが出てきます。趙孟頫(ちょうもうふ)などは分かります。・・・やっぱり、北宋の頃は紙と筆に慣れてなかっただけでは・・・(--;(←そこから離れなさい!)

●中国の南宋以降には興味がないので、日本のコーナーへ。わが国の初期の作品は、主に写経です。奈良時代、天平文化での写経から始まります。天平の写経は、非常に緻密でカッチリしていてカッコいいのですが、平安、鎌倉期に進むにつれて・・・(´・ω・`)ん?ってなります。平安期の写経は、平安のイメージどおり柔らかい字体でいわゆる「華やか」といえば聞こえはいいんですが、天平期のものに比べると、中心がそろってなかったり字が少し傾いていたりと若干いい加減さがあります。鎌倉期に入るとそれがさらに酷くなります(。´・ω・)? 思うに、奈良時代は写経というのが入ってきたばかりで、熱心だったのが、次の世代へ行くにしたがって有象無象まで写経の世界へ流れ込んできて質が落ちていったのでは?と・・・ちょうど私たちも祖父祖母世代が立派な字を書いていたのに我々は稚拙な字しかかけないように・・・

●・・・帰宅してから、おさらいに江守先生の「字と書の歴史」を紐解くと、こんな記述が・・・
「奈良時代の写経は実用研究のためのものですから、誤字脱字は許されませんでした。ところが平安時代になると奉納・装飾という意味合いが強く出てきたためか、誤字脱字がところどころに見られるようになりました。それが鎌倉時代以降になるとずいぶん粗雑になっています。これが各時代の写経の違い・特色といえましょう。」江守賢治著「字と書の歴史」
どうやら、奈良時代の写経所は、印刷所のようなもので、誤字脱字チェックも厳しく、校正も3校まであったようですが、平安時代になると、それが飾り物のアイテム化して、ずいぶんいい加減なものになったということのようです。

●そのあと、かなの書のコーナーへ。色紙や切を見ました。小さいとは聞いていたけど、色紙ってこんなに小さいのね(~_~;)という感想でした・・・(←え?それだけ!?"(-""-)")だって、良し悪しがイマイチ分からないんだもの(^^; 小ささと繊細さとで、「手芸?」という印象。確かに、これが恋の歌で当時の人のようにスラスラ読めたら、「かぁわぁいぃ~ん♡」って当時のギャルは思ったかもしれません(←なんだそりゃ?(´・ω・`))これが現代のかなへ繋がってるわけですから、書として書いてみるのは面白そうとは思いますし、いずれ書かなきゃなりません。でも、読めて理解できるようになれるかは、さらに不安になりました(;^ω^)

以上(←え?空海は?嵯峨天皇は?)、まだまだ見る目や感性が育っていない私には、これが限界です(@_@;)こういうのを見て、感動!感激!作品の前で手を動かして書きぶりをイメージする!とかいうレベルになるのはいつのことやら・・・(--;

最後に、売店で図録を買って帰りました。
図録

↑ゲッ!デカッ!重っ!高っ!(; ・`д・´) (わかくさ通信と同じ大きさで3センチの厚さ、価格¥5,000-)





「部首」と「部分の名称」について

Twitterで硬筆書写検定試験に関連して「部首」が話題になっていたので、あらためて勉強しました。

「部首」って長年「なんて分かりにくくていい加減なんだ!?もっとハッキリさせてよ!」と思ってきたのですが、江守先生の「硬筆毛筆書写検定理論問題のすべて―文部省認定」を読んで、その理由と学校で教えてるのは大間違いであることが判明しました!

まずは、次の例を・・・
×「清」の部首は「さんずい」である
×「役」の部首は「ぎょうにんべん」である
×「部」の部首は「おおざと」である
×「会」の部首は「ひとやね・ひとかんむり」である

これらは、いずれも間違いです!( ゚Д゚)えーっ!?

■部首とは
「部首」は、康煕字典で漢字を分類するのに、その漢字が

「どの漢字のグループに属するか」

を決めたものです。たとえば、「水」のグループとか「心」のグループとか、ある漢字から派生した漢字を同じグループとして分類したものです。だから、「部首」といった場合は、そのグループ名が元々漢字である必要があります。

「水」という漢字はあるけれど、「さんずい」という漢字はありません。
「心」という漢字はあるけれど、「りっしん」という漢字はありません。
「人」という漢字はあるけれど、「ひとやね」という漢字はありません。
だから、「さんずい」や「りっしんべん」「ひとやね・ひとかんむり」は部首ではありえないんです。

・・・でも、なぜだか、小学校では「さんずい」や「りっしんべん」を「部首」と教えてます。学校の試験では、習った通りに答えなくてはいけません。

■じゃあ、「さんずい」や「りっしんべん」ってなに?"(-""-)"
私たちが小学校で「部首」として教えられた「さんずい」や「りっしん」や「ひとかんむり」などは、

ただの漢字のパーツの呼び名です。

硬筆書写検定では、この「パーツの呼び名」だけが問われます。お手持ちの検定試験の参考書を見てください。どこにも「部首」という言葉は出てきません。すべて「漢字の部分の名称を答えなさい」となっています。

漢字には、「へん」や「つくり」や「かんむり」や「にょう」など、似たようなパーツで構成されているものが多々あります。
部分
(江守賢治著「硬筆毛筆書写検定理論問題のすべて」)

このパーツにどんなものがあるか、が問われています。「さんずい」や「りっしん」や「ひとやね」やは、このパーツの名称ということになります。けっして「部首」ではないんです。一部同じものもあるので混乱しますが、基本的には、

「部首」≠「部分の名称」



なので、検定試験の勉強をする時は、「部首」という言葉を使っている参考書はとりあえず忘れて、硬筆書写検定の参考書に載っている「主な部分の名称」の一覧のみを覚えましょう。

「部分の名称が載っている参考書」
・江守賢治著「硬筆毛筆書写検定理論問題のすべて」
・硬筆書写技能検定協会「硬筆書写検定の手びきと問題集」
・狩田巻山著「硬筆書写技能検定3級合格のポイント」など


■なんでそんなことになったの???(´・ω・`)

・・・を知りたい方は、↓つづきを読んでください。

続きを読む»

芝風会書作展に行ってきました

毎年、この時期に関東在住のB系統の方々が話題にされるのを、指を咥えて見ていましたが、今年ついに行ってきました!芝風会の書作展\(^o^)/

場所が東京ということと、例年1月の3週目に開催されて、抜けられない仕事と重なっていたこととで、昨年までは「ええなぁ~(´・ω・`)」と見ているだけでしたが、今年はなんと1週ズレて行けてしまうじゃないですか( ゚Д゚)え~、でも東京やで?出張も何にも他に用事もないんやで?

今朝ぎりぎりまでどうしようかと思っていたのですが、悩みながら支度して家を出ている自分が・・・新幹線の券売機の前で往復3諭吉弱という値段見て「ほんとに?(~_~;)」と自己ツッコミしながら、思い切りました(←いいんか?ほんとにいいんか?)

芝風会書作展とは、B系統の会派である芝風会の先生方の書作品展で、年末年始にわかくさ通信にも載っているコレです。
芝_20160121_0001 (2)
東京駅から山手線で駒込まで・・・近所に散歩に行く感じで家を出てから3時間半!(笑)

着きました。
芝_20160121_215418
↑肝心の「芝風会書作展」という看板が写ってません(^^;逆方向から撮れば写ったんですが、逆方向からだと受付の先生と目が合いそうだったので・・・(←小心者!)

恐る恐る入ると、受付けには、家を出る前に予習したわかくさ通信の歳時記でお見かけしたお顔の先生が・・・こんにちは、よろしいですか?とご挨拶すると、どうぞどうぞと、芳名帳に記入するよう促されました(´Д`)予期して何度か家で書いてみてたけど、ダメダメな字で住所と名前を記入したところ、「え?大阪から?」と驚かれ、慌てて「いつもペン時代とパイロットでお世話になっておりますぅm(__;)m」とこちらも慌ててかしこまってご挨拶を。

「まぁ!それはそれは遠い所から!」と、受付けされてた(たぶん)宮田先生がすぐに奥でお話し中だった本庄先生を呼びに行って下さいました。

「え?大阪から?それはわざわざ・・・」
「いえ、いつもペン時代とパイロットでお世話になっておりまして、一度先生方の作品を拝見しに伺いたいと思っておりました。今日は思い切ってうかがわせていただきました。いつも添削ご指導ありがとうございますm(__)m」
「まぁ!やだ!厳しい事書いてなかったかしら(^^;」
「いえ、丁度昨日、先生に添削いただいた掲示文が戻ってきまして、すごいお褒めの言葉を書いていただきました。ありがとうございますm(__)m」

・・・なんて、ご挨拶を交わし、ゆっくりご覧になっていってくださいと。

作品は、毛筆の部と硬筆の部とあり、先生方の作品が並んでいます。半切サイズから額に入るサイズまで、北魏楷書もあればかなの書もあり、先生方の工夫を凝らした作品が並んでました。硬筆の部には、いろんな筆記具で書かれたいろんなサイズの書作品が。どうやら、硬筆は筆記具や書き方にいかに工夫を凝らすかが見せ所の感じでした。竹ペンで書かれたものや太字の万年筆でインクを凝らして書かれたもの、本庄先生のラウンドペンで書かれた小字数作品が印象的でした。

作品を見てると、他の方とお話しを終えられた本庄先生が声をかけてくださり、

「今3年目でやっとこの間パイロットで三段、ペン時代で四段に上げていただきました」、と伝えると、「それは立派ですね早いですよ」、とおっしゃってくださったので、「いや、この1年はずっと二段で止まってまして一年かかって三段に上げていただいたんです。いつも練習不足のまま出してしまって、お恥ずかしい限りで」というと、「パイロットの成績簿の点数は何点くらいとってらっしゃる?」・・・

(よし!今だ!)「あ、実は持ってきてまして!」

と準備していったパイロットの練習ファイルをカバンから(笑)

「あら、持ってきてらっしゃるの、ちょっと待って眼鏡とってくるから」と奥に入られ、奥にいらっしゃった加藤先生も呼んできていただいて、普段の練習とパイロットの3年間の課題を収めたファイルを見ていただきました。

本当は、厳しくアドバイスしていただきたかったんですが、「まぁ、お上手じゃない!」とお褒めいただくばかりで・・・さすがに大阪から来た相手にダメ出しはしにくいですよね(^^;

その後も、いろいろお話しいただいたんですが、いくつか印象に残ったお話しをかいつまんで・・・

●1年間ずっと二段で止まってたという話に・・・
 上手くなるのって、皆さんこうちょっとずつ上手くなっていくイメージ持ってらっしゃるけど、私は階段みたいに上がって行くと思う、とのこと。つまり・・・
階段
ずっと練習続けて、ある時ポンと上達する、そんなイメージ。検定協会の先生にお会いした時に、そう思うというと検定協会の他の先生もそう思うっておっしゃってらしたとのこと。だから、しばらく上がらなくても当然で、上手くなってないわけじゃなくて、そのまま練習したらポンと上がるのよ。

その理屈で言うと、最初のころにトントン上がって行くのは、級位よりも実力の方が上で、上手くなったからというわけじゃないのかもしれません。昇格が止まったところが今の実力ということですね。

●「鶏」の誤字の話し・・・
 鶏の誤字の話しも既に伝わってました。やっぱり、突き出てないと誤字とのこと。C系統のお手本で突き出てないのがあるのも既にご存知で、お手本を書いた先生のさらにその先生のも突き出てないのがあるらしいです。「先生もやっぱり人間だから間違いもあると思うしかないわね。」ちなみに、鷹見先生のお手本も間違ってる字があって、習ってるころは「行書だからこう書くのね」くらいに思って習ってたけど、今見たらやっぱり間違いだったというようなことがあったらしいです。

級位認定は、各系統の代表の先生が4人集まって1日で審査されるそうですが、その時も見慣れない書き方や字があると、先生同士で「こんな書き方ある?」と相談して、本や資料をめくって調べたりするそうです。今回の誤字も、やっぱり想像した通り、先生方で確認し合って「やっぱり誤字」という審査だったようです。

●お手本を書く
 ペン時代の本庄先生の楷書のお手本がすごく綺麗で、でも難しいという話をしました。「あぁ、これね、楷書を大きく書くの難しいわね。私もやっぱり楷書が一番難しいと思う。これも、私だってお手本書くのに20枚30枚書いてるのよ。このお手本書き始めたころは100枚くらい書いてたもの。」と。先生が100枚書いてらっしゃるお手本なら、我々は何枚練習したらいいんですか?(^^;とツッコミました(笑)ペン時代のお手本も、編集会議みたいなのがあって、それぞれの先生が書いたお手本を持ち寄って、先生方同士で直すところないかチェックし合うんだそうです。

●お手本の練習と書作品
 作品を見てる時にお声をかけてくださり、「ここに展示してるような書作品は、変な書き方と思われるかもしれないけど、お手本のような練習するのと、書作品書くのとは別なのよ。お手本のような字を書いたら作品にならないから、わざと崩して書くの。作品書き始めたころ、普通に書いてもダメって言われて、今までお手本通り書く練習したのに~って思ったものよ。」

●長い目で見て目標を持った方がいい
 検定とか受けるんでしょ?と尋ねられたので、今のところとくには考えてませんと答えたのですが、目標を持った方がいいと言われました。字が上手くなりたいと漫然と練習するよりも、10年かけて検定1級を取るとかでいいから目標もって練習した方が上達するとのこと。初めて鷹見先生に習うことになった時に、鷹見先生から「あなたは、何のために習うの?」と聞かれて、何も考えてなかったけどとっさに「将来、近所の子供に教えるようになりたいです。」と答えたそうで、自分でそう言ってしまったからそうなるように頑張るしかなかったとのこと。それが結果的に今に結びついている。「私の目標は、あの時鷹見先生に決めていただいたものと思ってる。」

その他、最初は鷹見先生に毛筆を教わりに行って、硬筆を勧められたのはずっと後のことだとか、鷹見先生の思い出話もしてくださいました。

ファイルを持っていって見ていただいたことや、今回の鶏の誤字のことや、「大変勉強になりました」とおっしゃってくださいました。受講生がどんな練習してるのか、どんなところで躓くのか、先生方の方も教え方の勉強になるとおっしゃってました。お手本書くときも、どういうところで初学者が躓くのか分かって書いた方がいいので、大変参考になるとのことでした。

加藤先生も、「パイロットの七段の方いらっしゃるでしょう?あの中には本当に上手い方沢山いらっしゃる。私たちより上手い方。」と。
もちろん、先生だから上手いんだけど、上には上があるし、教えるということと上手いということもまた別だし、先生方も何かと試行錯誤されたりしてらっしゃるんだなぁと思いました。

2時間弱いましたが、先生方にご挨拶もできて、直接いろんなお話しを伺えて、本当に楽しくて勉強になった時間でした。3諭吉かけて行った甲斐がありました(^^)
芝_20160121 215341


宛名書きの覚え書

今月のパイロット添削課題にもなっているはがきの宛名書きですが、硬筆書写技能検定でも出題されます。
昨年の課題は、多忙なせいもあってお手本見ただけで適当に書きましたが、検定や課題として書く場合は細かな基準がありますので覚え書に書いておきます。

宛名枠

まず、書くのに順番があります。
①宛名(一番大きな字粒で)
②宛先(2番目に大きな字粒で)
③差出人(3番目に大きな字粒で)
④差出人住所(一番小さな字粒で)

書く位置は、それぞれ図のとおりです。
宛名は、中央に書きます。
宛先は、右端から1.3cm程度離して書きます。宛先の1行目は、無理に書かずに下の部分はスペースができるようにします。2行に渡る時は、2行目は小さな字粒で書き、やはりあまり下までいかないようにします。
差出人は、はがきの縦1/2のから書きはじめ、差出人の郵便番号枠から0.5cm~0.7cm手前で終わります。左端から1.3cmくらい離します。
差出人住所は、差出人からさらに1.3cm離して一番小さな字で書き、やはり郵便番号枠0.5cm~0.7cm手間でで終えます。

注意する点は、宛名や宛先は、差出人郵便番号枠より上に収めること。昨年は、差出人郵便番号枠より下へ出てしまってお直し受けました(^^;

今回のパイロットの課題は、宛名が「株式会社パイロットコーポレーション  ペン習字通信講座事務局 御中」とか、とんでもない長い宛名になっているので、大変困ります(´・ω・`)本来、一番大きく書かないといけない宛名が、スペースの都合で一番小さな文字にまで縮小されてしまいます。字粒もともかく、こうなると中心通すのが非常に難しいし、差出人郵便番号枠より下へ出ないなんて至難の業です。

IMG_20151123_0003.jpg

パイロットのテキストにも書いてありますが、通常はがきを書くときは、ここまでしませんよね(^^; これらはあくまで検定用の話しで、理想的に書くための練習だと割り切って練習します。


プロフィール

@Sai

Author:@Sai
ようこそ@Saiのブログへ!
本ブログは、私の趣味の記録です。趣味の勉強ノートと割り切ってるので、お見苦しい個所も多々ありますが、よろしければご笑覧ください。
このブログは、2013年6月より開始しております。
2013年3月からパイロットペン習字通信講座を開始しました。
2013年7月から競書誌ペン時代を始めました。
2015年4月から競書誌ペンの光を始めました。
2015年12月からお遊び毛筆始めました。
パイロットペン習字通信講座(B系統)、ペン時代、ペン習字、その他・・・


【常設記事】
ペン字・ペン習字用語集(随時更新)
ペン習字ブックガイド

カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
最新記事
カテゴリ
ペン字関連のお勧めサイト
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR